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2005 年4 月4 日

ペルー 〜スモッグとパープルへイズの都で〜D

素直に荷物を渡さない、俺達に業を煮やしたノッポは不意に矛先をリカルドに向けた。

(ノッポ)「ボケェ、リカルド!!てめぇから所持品検査じゃぁ!!!」

(リカルド「なんもありまへんて、堪忍やぁ、堪忍やぁ〜〜〜」

(ノッポ)「お前はどうせまた、ここやろがぃ!!」

ノッポは突然、俺達二人の前に身を乗り出しリカルドの左足首を手に取り、乱暴に持ち上げた。

・・・・ポロッ・・・・ 

(俺達)  「!!!」

(俺達)  「???」
でたぁ


なにか小さな包みが、リカルドの汚い足と雪駄の間から零れ落ちた。
すかさず、ノッポはそれを手にとり、俺達に

(ノッポ) 「証拠や、これはマリファナやな。ゆうたとおりやろ、こいつは売人や。こいつと一緒やったかぎり、あんたらも言うとおりにしてもらわんとな」

(ケン)ヒソヒソ「なんや、えらいことになってきたなぁ」

(俺) ヒソヒソ「どうするよ?」

まぁだ、俺達は渋った態度を見せていた。

しかし、ノッポは俺達のその態度の中に動揺を見て取り、一気に豪快で巧妙なツメに入った。

(ノッポ)「リィカルドォ、テメェのせいで、こんな日本の方々にまで嫌な思いさせなあかんやろ。ああん!!。このガキャ〜」

と言うようなことを、叫ぶやいなや再び俺達の前に身を乗り出し、本格的で無慈悲な拳をリカルドに見舞ったのだ。

「堪忍やぁ、堪忍やぁ〜」

ボカスカボカスカ・・・

あまりの本気具合。リカルドは本当に泣き喚いていた。

そして懐から出した手錠をオモムロにリカルドの両手に掛けた。

ヨ・ヨ・ヨと崩れ落ちるリカルド。

ここにいたり俺達はようやく、わが身の潔白の証明に全力を注ぐことにしたのだった。
殴打リカルド

投稿者:与五朗(よご)at 15 :09 | 海外流浪 旅日記 | コメント(1 ) | トラックバック(0 )

ペルー 〜スモッグとパープルヘイズの都で〜C

旧型のあのビートルに大男二人を含む6人が状況は想像できるだろうか?
イメージ化すると↓のような感じだった。
すし詰め

しかも、真っ直ぐ進んでいない。

運転主は常にハンドルを大きく右に傾けていた。
それでようやく直進できるようだ。

俺の横のノッポは仕切りに荷物検査をしようとした。
しかし警戒を解いていない俺達は簡単には荷物をやつらには委ねなかった。

反対の窓側で潰れているリカルドはあいも変らず

「旦那ぁ〜、許してくだせぇ」
とベソをかいている。(大人の男のベソを見るのは初めてだった)

なかなか言うことを聞かない俺達にたいしノッポは、
なだめたりすかしたりしながら俺達の信用を得ようと必死だった。

以外にも力ずくではこなかった。

しかし、どうにも俺達が折れそうに無いと判断したとき、ノッポは驚くべき行動をとったのだった。

投稿者:与五朗(よご)at 02 :07 | 海外流浪 旅日記 | コメント(0 ) | トラックバック(0 )

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